アプリ開発を始める前に

いつもありがとうございます、nulo(ニューロ)株式会社のハギ(Hagi)です。

お仕事に従事されている時だけでなく、皆様の身の回りの生活の中でスマホにインストールされたアプリを利用する機会が増えてきているのではないか、と思います。



友達や知り合いと会話するために“LINE”、撮った写真や動画を友達にシェアするために”Instagram”、買い物したときの決済のために”PayPay”を~など日常生活の様々な場面で当たり前のようにアプリを利用するようになっていると思います。

Instagramが最初にサービス提供されたのが2010年、LINEが世に出始めたのは2011年、スマホ上でアプリが急速に普及していったのはここ最近の話です。

今後も“アプリ(スマートフォン上のアプリケーション)”という形で留まるかどうかは別として、モバイル端末上でコンピュータプログラムが動き、日常生活を便利にしたり、友達や知り合いとのやり取りを楽しくしたりする、大きな流れは続いていくものと思われます。

現在、日本国内でのメジャーなアプリの利用者数は普及率50%を超えるものも増え、生活する上での必須アイテムになりつつあります。約2年前の2018年10月にリリースされたばかりの”PayPay”も2021年1月段階で既に3,500人のインストール数を実現し、日常利用を目的とした便利なアプリは認知度が上がれば利用者数も一気に増える傾向にあります。



総務省「スマートフォン経済の現在と将来に関する調査研究」


このような環境下、B2Cのサービス事業を行っている事業者を中心に、自社アプリの企画や開発を検討されている企業も多いのではないでしょうか。

アプリ開発を始める前に、まず最初に注意しないといけないのが、「(実現したいサービスに対して)本当にアプリが必要かどうか」という検証です。スマホ上でスムーズに動くアプリに関しては、当然メリットもありますが、逆に課題となりそうなデメリットや懸念点もあります。

自社独自のアプリ開発には当然相応の開発コストが必要となってきますし、サービスを提供し続け、お客様に毎週あるいは毎日使ってもらうための価値を感じてもらう形にするためには、相応の社内リソースと維持管理コストが必要となってきます。

アプリ開発を検討中の多くの企業で見受けられるのが、「アプリ開発をゴール」としていて、その後の運用や継続するサービス提供に対して、あまり目を向けていないことです。スマホ向けゲームを提供している事業体をイメージしていただければ分かりやすいと思いますが、あの手この手で毎週毎日プロモーションやイベント、PR活動を仕掛けて、新規顧客の獲得をしながら、顧客の離脱を防ぎ、接触時間やARPUを向上させるために常に施策を打ち続けていると思います。同じように、利用者を維持していくためには、運用人員や社内リソースの割り当てなど相応の“犠牲”が必要となります。



B2C向けサービスをきちんと理解されてない企業などでは正しい理解が浸透していないケースも散見されます。「アプリ自体が生き物」であり、サービス自体や顧客体験価値を引き上げていかないと、お客様の利用率(MAU)も上がっていかないですし、そもそも、顧客がインストールしてくれない、という事態になってきます。

スマホの普及率は年々上がってきてはいるものの、並行して、iOSやAndroidなどプラットフォーム上で提供されるアプリ自体の数も増えており、2020年現在でiTunesには200万ものアプリが登録されています。スマホのメニュー上には限られたスペースしかなく、2019年時点での一人当たりの平均利用アプリ数は38個(37.5個)と言われており、顧客が常に利用するアプリの座を勝ち取るハードルは高いと言わざるを得ません。。

“アプリ”と“ウェブ(サイト)”~どちらをベースに提供したいサービスをスマホ上で実現していくか・・・というのは投下できる資金とROI(Return On Investment)を見ながら冷静に判断していくこととなります。

それぞれのメリット・デメリットの大きな纏めは以下の通りです。



“アプリ”でしか実現できないサービスや顧客体験価値があるのであればアプリ開発である程度開発コストを覚悟しながら進めていくことをおススメ出来ますが、独自なUsabilityや操作性が必要でなく、“ウェブ”でも代用できるのであれば、まずは“ウェブ”で進めてみるということも考えられます。

“アプリ”の場合はどうしても、「お客様にインストールしてもらわないといけない」という、サービスを提供する前段階でのハードルが存在し、推進させていく上での獲得コストも企業によっては大きな負担となりうることがありますので、慎重なステップで検討を進めていく必要性があります。

ただ、Uber(Eatsも含め)やPayPay、TikTok、メルカリ、Instagramなど「アプリだからこそ実現できる顧客体験価値やUsability」を求めたサービスであれば、アプリ開発は絶対必須条件になってくると思うので、その必要性を語る上での理由やシナリオは変わってきます。

皆様の会社においても、既にアプリを提供している他社の成功事例や海外の先行事例を参照しながら、自社サービスや自社商品において、スマホ向けに提供できる最適な手法は何か、そのニーズや求めているサービスイメージを詳細に詰めながら、他社に比して競争優位性や独自性を提供できる形はどういったものがあるのか、検討を進めてみてはいかがでしょうか?

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