社内ベンチャー/新規事業

いつもありがとうございます、nulo(ニューロ)株式会社のハギ(Hagi)です。

今のnuloに入社するまで、某大手商社に在籍し、某大手メーカーに在籍した経験が長く、その間に、幾つもの部署や部門を経験し、国内外を問わず、既に立ち上がって軌道に乗っているビジネスにも従事しながら、沢山の“新規事業”に携わってきました。

大企業における“新規事業”はとてもエキサイティングで、事業モデルの仮説を立てながら、市場調査を経て、会社や当該事業の強み/弱みを分析して、競合他社との差異化要素を探りながら、自社の持っているアセット(資産)を冷静に分析し、企画立案から事業の採算性分析まで行い、事業計画として纏め上げ、マネージメントからの承認を経て、プロジェクトをスタートし、新しいサービスや新商品を次々とリリースしていきました。
将来の会社の成長の“核”となる事業領域に打って出ることもあり、社内的もトップマネージメントから同僚まで「光(ひかり)を浴び」「華やかで」「羨ましがられる」ことも多く、日々の売上目標や予算管理に追われることも少なくなるので、『新しいこと好き』の性格の方や『チャレンジすることが好きな』方にとっては、“新規事業”はとてもやりがいのある仕事だと思います。




こういった“やりがいのある点”は新規事業の“光(ひかり)”の部分で、逆に、新規事業の推進には“落とし穴”もあります。トップダウンで号令をかけた場合の“新規事業”にありがちなのですが、「事業を興すこと」だけにフォーカスして、事業開始後に軌道に乗せる最も大切なフェーズ(期間)に注力出来ないケースです。こういった現象は以前在籍した大手商社や大手メーカーでも頻繁に起こっていました。

PPT(パワーポイント)で資料を作るだけのスタッフが出現したり、事業計画の仮説の数字を計算することだけに夢中になったり、市場環境をきちんと調査せず事業計画も「絵に描いた餅」で、事業に関わる他社や第三者との具体的な交渉や事前調査も不十分で、「数字とイラストだけ」で事業が始まると勘違いしている組織や人員も数多く存在したのが現実です。

本質的に“新規事業”を進めるためには、理知的なプレゼンテーションより「突進力」や「破壊力」が求められます。社内の守旧派で保守的なグループや組織、自分達の組織が脅かされるのではと脅威に感じ非協力的になったり、企画や計画を停止させるような圧力をかけてきたり、立ちはだかる「壁」は企業風土や企業背景により様々形が存在し、推進する力を削げ落とすような“社内力学”が働いてきたりします。

遭遇した中でも強烈な印象で残っているケースは、「自分は事業計画を作ってプロジェクトを指導しビジネス開発するだけ高度な役職(現場の仕事はしない)なので後は(面倒なことや大変なことなど)実務の人に任せます」という人が出てきたり、他部門の事業にスパイするだけのために海外出張に随伴してきてレポートする人が出てきたり、組織が大きくなると余計な人員を抱えている状態もあり、”社内”対”社内”のような、まさに「サイロ化」された状態になっていることもありました。



トップからの“新規事業”に対する大号令に呼応し、複数の部門で似たような新商品やサービスがリリースされてしまい、社内で“カニバリゼーション(カニバリ)”を起こしてしまうケースもしばしば見受けられました。

大企業だけでなく、中小企業においても、“新規事業”を推進していく上での”落とし穴”はあります。
よく見受けられるケースは“新規事業”を立ち上げるときだけ盛り上がって、その後はマネージメントのアテンション(注目)も、参加メンバーや当事者も熱意を維持できず興味を失って、事業の拡大/改善施策も施されず、事業自体のメンテナンスや維持管理すら「放置」されボロボロになってしまっていくケースです。

“新規事業“を立ち上げるときは本来の責任者や関係者のみならず、社内外多くの「(自分達にも)メリットありそうかな」と思い積極的に関与するメンバーが参画し、いろいろ前向きな議論が飛び交い、「こうしたらどうだろうか?」「こんなアイデアもある!」と意見も活発になることもあり、あまり”辛い“時間を過ごすことはなく、総じて、楽しいものです。
外部メンバーや社内の責任部局でないメンバーも加わり、ある意味、「無責任に」発言したり、何の裏付けもない口出しをすることも、事業開始前には頻繁に出てきます。


しかしながら、いざ事業を開始する段階になると、
「サービスや商品の詳細な仕様を固めたり…」
「外部業者と粘り強く条件交渉をしたり…」
「成分や原料のチェックや確認を細かく詰めたり…」
「サンプルやテストで地道なやり取りをしたり…」
その工程は意外と地味で面倒な作業も多くなります。

その後、サービスを立ち上げたり、商品をリリースした後になると、
「商品やサービスに予期しない欠陥やトラブルが発生したり…」
「想定とは異なる費用がかかりマネージメントに追加説明を求められたり….」
「お客様や利用者からのクレーム対応に追われたり…」
「計画通りに売上や顧客数が伸びずオペレーション規模を縮小させられたり…」
など「後ろ向きな作業や対応」に従事する時間や機会も増えてきます。

そのうち事業の進捗や改善を話し合う定期的なミーティングも参加者が減り、関与度の低い”外野”の人達も顔を出さなくり、知らないうちに、ミーティングすら開催されなくなり、当事者や関係者が相談や事前の了承無く離脱するケースも沢山見てきました。

社内ベンチャーや新規事業を進める上で最も大切なことは、事業を推し進める当事者や関係者が、
「事業が始まってからが本当の勝負」
ということを認識して、「事業の立ち上げ」を目的とするのではなく、「事業を立ち上げた後」の決め事の“継続”や事業価値を高めていくための“改善”こそが事業成功の近道と認識して、組織の行動を律してや規律を高めていくことにあるように思います。

いわゆる「立ち上げ屋」といわれる人達の弊害もあります。
「立ち上げ」時だけ関わって、成功したらその手柄は自分達だと主張し、失敗したら「関与してませんから」と逃げてしまう属性の人達です。
一定数これらの方達が存在する~ということを認知しながら新規事業を進めることも組織全体として肝要となってきます。

皆様の会社においても、多かれ少なかれ、“新規事業”や“社内ベンチャー”という形で進んでいる部門やプロジェクトがあると思います。今一度、その推進体制や組織作りについて、社内評価の枠組みも含めて、継続可能な新規事業を推進していくためには何に気を付けないといけないのか、商品やサービス面だけでなく、社内全体の体制をレビューしてみてはいかがでしょうか?

お電話でのお問い合わせ

TEL.080-4647-0243

日本オフィス(大阪本社)

TEL.(855)10-485-618

力ンボジアオフィス(プノンペン支店)

メールでのお問い合わせ

CONTACT US