最適なECプラットフォーム

いつもありがとうございます、nulo(ニューロ)株式会社のハギ(Hagi)です。

日本市場の少子化、将来のマーケットサイズの縮小を受けて、多くの会社から海外市場向けのECサイトの構築を依頼されることが最近増えております。

当社の中ではすでに、越境ECという形でなく、現地市場の中に入り込み、カンボジア市場にて総合オンラインストア(英語/クメール語対応)や、台湾市場向けの化粧品商材や通販企業様向けのオンラインストア(中国語[繁体字])などを開発~運用させていただいております。

小生が所属していたソニーでも、2000年初頭(2001年頃~)東南アジアや東アジアで積極的にオンラインストアを立ち上げ、当初はたくさんの苦労があったものの、今では大きなビジネスとして、海外事業の大きな柱となっております。

海外市場向けのECサイトの構築を行う際に重要な事項は・・・
(1)現地市場に合ったデザイン・テイストで進めていくこと
(2)現地市場に合ったマーケティング手法を取り入れていくこと
(3)決済や物流などは基本的に現地主導・現地の商習慣に合わせること
(4)モバイルファーストかPCファーストか適切に判断すること
が求められてきます。

デザインやテイストは以前と比べると、グローバルで均質化の方向になりつつありますが、マーケティング手法などは、現地で普及するSNSプラットフォームがそれぞれの地域で異なったり、利用頻度に大きな差があったり、地域や国により様々です、

特に決済に関しては、日本市場のようにクレジットカードや代引き中心でなく、デビットカードやモバイル決済、コンビニ決済(含む荷物受取)など、日本とは異なる新しい決済インフラが普及している地域も多いです。

現地市場で普及する商習慣を、現地メンバーや現地を知るパートナーとしっかり見定め、最適な決済手段を丁寧に選んでいく必要があります。

また、東南アジアなどの新興国においては、日本のように物流先進国と比較すると、まだ信じられないようなオペレーションを行っている国もありますし、時間指定配送や冷凍/冷蔵配送が進んでいない地域がほとんどで、配送時の破損や盗難などのトラブルや問題が日常化している地域も、まだまだ沢山あります。

小生も2000年初頭に、ベトナムでのEC事業の立ち上げをサポートしていた経験があるのですが、
(1)オンラインでの決済手段が普及していない
(2)物流網が整備されていない
(3)そもそもオンラインでモノを買う習慣自体がない
という状況で始めたため、2年も持たず、事業を閉鎖した苦い経験があります。

グローバルに展開してきた歴史があり、飛びぬけたブランド力がある大企業であっても、新興国や市場自体が成熟していないマーケットでは、多くの苦い経験があります。

今のベトナムの市場環境であれば、問題なくEC事業は立ち上がると思いますが、その地域での必要となる“インフラ”の普及状況を丁寧に見て、判断していく必要があります。

また地域によっては普及するデバイスが異なるので、そもそもパソコンや固定回線のインターネットの家庭への普及率自体が整わず、モバイル中心のネット利用になっている地域も多いです。

グローバルに展開する際は、その事業を支えるプラットフォームの選び方も考慮する必要があります。
日本の国内市場だけを見た場合、EC CubeなどのオープンソースやEC beingなどのCMSパッケージ、MakeShopやカラーミーショップなどのカートASPなどを利用することを、まず最初に検討すると思います。
一方、海外市場向けに考えた場合、①対応言語、②決済インフラ、③オペレーション人員、など、開発時だけでなく、実際に運営する際の具体的なイメージを持って慎重に最適なプラットフォームを選ぶことが求められます。
実際、当社でも、サイトに求める機能や対応内容に応じて、お客様と一緒に慎重にプラットフォームを選んでおります。
これまで開発/運用経験のあるツールとしては、国内市場向けには、EC Cubeでの開発/運用、あるいは、MakeShopでの運用をお手伝いさせていただておりますが、海外向けのECサイトに関しては、WooCommerceやOpenCart、その他グローバルで普及しているオープンソースでの開発/運用が中心となっております。

日本のプラットフォームに関しては、(1)言語対応、(2)各国通貨対応、(3)各国で普及している決済インフラの対応、(4)配送などロジスティックのプロセス、などの機能が、どうしても、国内市場向けに準備されたものであり、海外市場向けとなると、得意でない分野や範囲も多いです。

海外市場向けのECサイトの開発に関しては、開発会社に経験があれば何とか開発は出来ますが、実際に“海外市場向けのオンラインストアとして成功するか否か”はマーケティング力や現地市場での認知度に依存するケースがほとんどです。
実際、日本の国内市場でのブランド力や認知度が全く通用しないですし、よほどグローバルに、あるいは特定地域に、ブランド力や知名度がない限り、リモートの運営・オペレーションで、大きく成功するのは難しいのが実情です。
「ECサイトは立ち上げたけれども・・・」という企業で、“立ち上げただけで終わってしまっている”企業も多いのが現実です。

適切なプラットフォームを選ぶことは最低限必要ですが、
(A)海外市場に対応したECサイトの自社の組織・運営体制
(B)地域でドミナントなモールやショッピングサイトの並行活用
(C)現地市場での地道なマーケティング活動
(D)日本でのインバウンド或いは海外市場での認知度向上施策
など、開発・構築するだけでなく、地道マーケティング施策、もしくは継続的な改善施策など、『システム以外の対応』が必ず必要となります。

小生が海外市場で沢山の失敗をしてきたのと同じ轍を踏まず、皆様の会社での今後の海外対応のご参考にしていただければ~と思います。

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